退院後の在宅介護について
人間は誰しも、老いると身体的にも精神的にも機能が衰えてきます。若い時は自由に行動ができたのに、筋肉の衰えや痛みによって動くことが億劫になります。特に高齢者は病気や怪我などで入院し、退院後に介護が必要になることも少なくありません。行動が制限されると意欲が低下し、うつ病や引きこもりにもなりやすいのです。
退院後の介護では、身体的なケアだけではなく、精神面でのケアも重要になってきます。精神面のケアではまず、人生の背景を理解する必要があります。人生の背景を知ることで、その人の習慣や価値観が分かり、介護に役立てることができるからです。家族といえども、昔の話を聞いたことがないという人もいるでしょう。この機会に昔のことを聞いてみてはいかがでしょうか。
身体的ケアでは、些細な部分まで配慮しなければなりません。例えば、食事の介助です。食材の大きさや姿勢を気を付けないと、誤嚥する危険性があります。食材を食べやすい大きさにカットし、食事の前には姿勢を正しておくことが大切です。また、口腔内を清潔に保つために必ず歯磨きも行います。食事が飽きないように、メニューにも工夫が必要です。毎食行わなければならないので、苦労と感じる人が多いです。また、入浴の介助も注意点があります。浴室は滑りやすいため、転倒に気を付けなければなりません。身体が不自由である場合は支える必要があるため、体力を奪われやすくなります。
このように在宅介護には様々な苦労があります。全て自分たちでやろうとすると共倒れになってしまう可能性があるため、退院後に利用できる介護サービスを把握し上手く活用することが大切です。